株式会社GSユアサ
人事ブログ
■2011-03-25
大型リチウムイオン電池の設計開発 井上課長(GSユアサ社員紹介8)


こんにちは。GSユアサ人事部新卒採用担当の吉田です。

今回は社員紹介の8回目、宇宙用大型リチウムイオン電池の設計開発をしている井上課長です!!!
井上課長は世界初の技術を追い求め、日々ダイナミックに仕事をしています!!


1. 私の仕事

私は1993年入社で、1年目は熱電池の開発技術を担当しました。
その後2年目から大型リチウムイオン電池の開発に移り、当時小型電池事業で量産化を始めたリチウムイオン電池を有人潜水調査船の動力電源用に使うことを目標とし、容量比で数百倍の大型化、かつ深海10000mの高圧にセルレベルで耐える構造を確立するという開発を開始。
現在は、人工衛星用リチウムイオン電池の設計開発をしています。

人工衛星は太陽光で発電する太陽電池パネルを装備している場合がほとんどですが、この太陽電池パネルは軌道上で地球やその他惑星の「陰」になり太陽光を受けることができなくなる場合があります。
この場合にリチウムイオン電池のような二次電池(繰り返し充電・放電できる電池)が、衛星の通信機器や観測機器などに電力を供給します。

1994年に特殊用途向け大型リチウムイオン電池の開発を開始した当時、私たちは2・3人のグループでしたが、有人潜水調査船用に続き1997年からは人工衛星用、その次には民間旅客機用の話も出てきて次第に開発チームメンバーは増え、今では何十人規模の技術者がこれらの開発に携わっています。
今後も宇宙から海底に至るまで、様々な用途で大型リチウムイオン電池を搭載しようと、事業拡大を図っています。

私個人としては、今までアメリカやフランスなどで直接お客様と話したり交渉したりという海外顧客に対する技術対応で経験を積ませていただいたので、グローバルな市場により広がっていくような分野で技術者として先陣を切って、新規市場用の開発をやっていきたいですね。

2. 仕事の自慢・誇れるところや好きなところ

20世紀までは人工衛星に搭載される二次電池はニッケルカドミウム電池やニッケル水素(ガス)電池などの古いタイプの電池でした。
GSユアサはこれらタイプの電池の開発、製造、販売を行っていましたが、人工衛星に用いられる電池は特殊で、人工衛星用に採用された実績はありませんでした。
しかしGSユアサで携帯電話などの汎用リチウムイオン電池の製品が始まった1990年代に、GSユアサが持つリチウムイオン電池の技術とロケット用電池(当時は酸化銀亜鉛電池)などの航空宇宙用途での大型電池の開発力と実績に着目し、これまで手がけたことのなかった人工衛星用リチウムイオン電池の開発に着手しました。

人工衛星用のバッテリーは、時に15年の寿命が要求され、もちろん使用するのは宇宙空間という真空です。
万が一バッテリーが故障しても交換に行くことができないため、超長寿命性能と極めて高い信頼性が要求されます。
そこで、開発時には数百にも及ぶバッテリーを様々な条件下で5年以上試験し、バッテリーの寿命予測理論を打ち立てました。
そのほかにも難題は多数あり、今から思えば大変大きなリスクを伴う「チャレンジ」だったと思います。

2003年、おかげさまで社内の多くの関係者の協力により、開発開始から6年の歳月を経て宇宙に初打ち上げを果たしました。
そして今ではNASAやJAXA関連を含め、世界の人工衛星用二次電池でトップレベルのシェアを獲得しています。
このように前例の無い分野で新しい製品を開発し、GSユアサ製品を世界のトップシェアにすることができたことが私の仕事の誇れるところだと思っています。

3. GSユアサを選んだ理由

私が就職活動をしている際、GSユアサで働く先輩から、
「GSユアサは大企業でありがちな「社員は会社のための歯車のひとつ」的な雰囲気はなく、社員一人一人がそれぞれ自発的な目標とやる気をもって仕事に励んでいるよ。」
との説明を受けました。
その後の説明会などで具体的な仕事の話を聞くうちに、その「歯車のひとつではない」雰囲気を肌で感じることができたのでGSユアサを選びました。

GSユアサには多くの部門部署があり、そのすべてを把握しているわけではありませんが、少なくとも入社後私が配属された部門ではその「歯車のひとつではない」という雰囲気はその通りでした。
このことは社員が年に一度作成する「自己申告書」などでもシステム化され、社員一人一人を大切にする社風ができていると思います。

4. メッセージ

GSユアサは今世界で着目されている二次電池を開発製造する会社です。
時代の方向だから追い風が吹いているといったような決して甘いものではなく、さまざまな課題を克服しながら世界を目指すグローバルでチャレンジングな会社です。

このように面白い会社ですが、直接消費者が使用する製品が少ないために認知度は高くない。
ですので、まず学生の皆さんには説明会などでGSユアサのことを知ってもらいたいですね。
当社の説明を聞いた上でピンとくるなら、ぜひGSユアサに来てください。
多くの人に志望してもらえればと思っています。


以前12月に、有人潜水調査船の水圧に耐えうる電池の仕組みをご紹介しましたが、その構造設計をご担当されたのも井上課長だったと今回聞いて、吉田は非常に驚きました。
こうした社員一人一人のひらめき・工夫が現在のGSユアサの技術力そのものになっているんですね。

なお、今回載せている写真は、井上課長がバックカントリースキー(ゲレンデ外での深雪滑走)をしている時のものです。
井上課長は、キャニオニング(シャワークライミング)やダイビングなどもします。
吉田も一度キャニオニングに参加させてもらったことがあるのですが、そこで見た井上課長のアクティブさは圧巻でした!
そのアクティブさを生かし、アメリカに長期出張していた時は休暇中にメキシコでダイビングをしたり、フランス駐在中は土日にベルギーやアイスランドに旅行をしたりなど、海外へ出た時もアクティブに活動しているとのことです☆

仕事以外のオフでも楽しみがあると、オンとオフの切り替えができて仕事にも集中して打ち込めそうですね!!!
井上課長とのインタビューを通して、オンとオフのメリハリが大切だということを、吉田は再度実感しました。

※次回は4月1日(金)に掲載予定です。

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